オープンキャンパスを実施しました!!

今回のオープンキャンパスは、ちょっとチャレンジしてみた。
「翔和学園の朝の日課を体験生にも体験してもらおう」というチャレンジだ。

翔和学園の朝の日課は、ものすごく「高刺激」である。

日課のフィナーレは、「肩を組んだり、手をつないだりしながら、皆で歌を熱唱する」のが日常茶飯事になっている。

特に自閉症スペクトラムの子ども・若者の対応においては「低刺激」が基本であるとされている。

翔和学園に入学する子ども・若者の例外ではない。入学当初は、「低刺激」からスタートする。そんな子ども・若者たちも、いろいろな段階を踏みながら、「肩を組んだり、手をつないだりしながら、皆で歌を熱唱する」ことの心地よさを感じるようになってくるのだ。

とはいえ、オープンキャンパスは初めて翔和学園を体験する子ども・若者を迎える日なので、「高刺激」はリスクが高い。そこで、我々は一つの仮説を立てた。

「そもそも、自閉症スペクトラムの若者が大きい音の苦手さを訴えたり人との身体接触を嫌ったりするのは、生理的な感覚刺激の高さに対する拒否感ではなく、安心・安全かどうかがわからないという人間関係に対する拒否感の現れであることも多い。したがって、1日をかけて、翔和学園の学生たちと仲良くなれた実感を持ってもらえれば、手をつないだり肩を組んだりして一緒に歌をうたうことを心地よいと感じてくれるのではないか。」

そのような仮説に基づき、通常は朝一番で実施する「朝の日課」を、一日の終わりに持ってきた。

そして、当日の14時50分。いよいよ日課が始まる。

そこに至るまでの時間の中で、生理的な感覚過敏がありそうな体験生には別メニューを用意し、数名は別室に移動していた。

日課が始まるその時、2人の体験生が教室残っていた。

教員間でミーティングを重ね、昼休みなどの様子なども踏まえて、「いける」と判断した2人だ。

結果。体験生の2人も、熱唱する学生たちの輪の中に入って、手をつないだり肩を組んだりして歌を歌ってくれた。そして、帰宅後に「また行きたいです」というメッセージが届いた。

特に自閉症スペクトラムの子ども・若者の場合、「楽しかったか?」と聞くと、嫌な気持ちであっても「楽しかったです。(でも、もう二度とやりたくないです)」というパターン化された回答が返ってくることがよくある。

でも、「また来てくれる」と聞けば、嫌な気持ちになっていれば「来ません」と答えてくれるし、本当に楽しかったのであれば「また来ます」と答えてくれる。

だからきっと、今回の体験生2人は「手をつないだり肩を組んだりして歌を歌うことの気持ちよさ・楽しさ」を少し味わってくれたのだと思う。

というわけで、我々のチャレンジは成功だった。

学園長記事
宮尾先生記事

翔和学園 (東京) SNS

長野翔和学園 SNS

長野翔和学園

長野翔和学園

関連記事