午前中は小グループに分かれて20分間の「ミーティングタイム」を過ごします。
ミーティングのテーマは「ホールネス(全体性)」(フレデリック・ラルー「ティール組織」より)です。「ホールネス」を獲得するために「ストーリーテリング」にチャレンジしています。
本日の「ストーリーテリング」のテーマは「障害と自分」になりました。
ミーティングルームに入室したメンバーと雑談をしながら、ふと、このテーマが思い浮かんだのです。 「ちょっとドギツイかもしれないけど、どうかな?」と聞くと、メンバーたちから「いいよ」との回答が得られました。 以下、メンバーたちの語りです。(本人たちの意向を尊重し、イニシャル表記にしています)
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■A君
前は、発達障害ってことをネガティブにとらえていた。今は、発達障害をネタに、話ができるくらいの軽い気持ち。「変わってるね」っていわれたら、「だからアスペルガーだって診断されたんですよ(笑)」と返せばいいなって。 でも、そう思えるようになったのは、自分を認めてくれる仲間がいるから。仲間の存在はでかい。
■B君
自分は中学の時に愛の手帳を取った。めっちゃショックだった。自分はみんなと違うんだなっておもった。自分がテストの点が低くて、バカなのは、そのせいなんだなって。 高校のときに「やればできる」って言われた。赤点取ったテストの再テストで80点が取れた。そっから、頑張るようになった。
今は手帳のことを気にしていないわけじゃあないけど、中学の時と比べれば、全く気にしていない。
■C君
自分は身体の方の障害もある。精神の方は申請していない。 なんで翔和に来たかって言うと、悩みがあった。人間関係とか、就職とか、自信がなくて。 でも、自分が楽しあれば、障害なんてあってもなくてもどっちでもいいんじゃないかなって思う。自分の個性を伸ばしてくために、努力していけばいいんだと思う。
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そんな先輩たちのストーリーを聞いて、今年入学したD君が一言。
「病気と障害は違うかなー」
それを聞いたB君がまた一言。「「知的障害って、自分にとっては、花粉症みたいなものかなあー。」
目が点になるメンバーたち(中村も)にむけて、B君が説明してくれた。
「気になるといえば気になるし、気にならないといえば気にならないものって何かなー、って考えてみた。そんな感じ。」 メンバーたちはみな、「自分の名前が出なければ」という条件で、SNSに発信することも快く承諾してくれた。
こんなストーリーを目にして、きっと、勇気が出る子どもや保護者・関係者がいるのだと思う。
2020翔和学園Cクラス学級通信 中村朋彦「つながる」第8号 より
翔和学園が、そんな、勇気の発信基地になったらいいな。※「ホールネス(全体性)」「ストーリーテリング」のことをもうちょっと知りたいという方は、以のホームページを見てみてください。
山本一輝「日本の会社はなぜ全体性(ホールネス)を失ったのか https://note.com/ideapartners1019/n/ndaf163ff2c10