成人式は「地元」を避けるべき!?-発達に悩む若者を学園で祝う意味とは

翔和学園では例年、「学園」の成人式を開催しています。

学園で開催する趣旨は、地元の成人式に参加できない学生が多数いるからです。

今年はコロナ禍で式の中止が相次ぎましたが、
毎年、学生たちに聞いてみても、地元の「式には出ない」が圧倒的です。

もちろん地元の式典やイベントは魅力的だし、古い友人に会える絶好の機会ですから、地元の式に「参加したい!」方は、参加を優先してもらっています。

しかし、折角参加しても、いいお祝いにならないことが多々あります。

一昨年も地元の式に参加した学生が、会場で昔のいじめっ子を見かけてしてしまいました。ちょっとしたパニックに陥り、お祝いどころか、しばらく登校もできなくなってしまいました。直接、声をかけられたり、やり取りがあったわけではありません。それにも関わらず、目に入っただけ昔のつらい思い出が吹き出してしきてしまったようです。

ここに発達障害の若者の難しさがあります。

ですから、私たちは、地元で祝う気にならない翔和の学生たちのために、職員全員で「成人(20歳)」を祝う成人式を行います。

1月7日に緊急事態宣言が発出され、多くの自治体で中止・延期が決定されました。私たちも、どのような開催がいいのか、ここ1カ月悩んできましたが、オンラインをベースにしたハイブリット「成人式」を1月31日に開催する予定です。

そして、私たちはただ単に「式」に参加するだけでなく、大人としての新たな門出を祝うために、「成人の決意」というスピーチを課すことで、本人及び保護者の方に過去を振り返りつつも、新成人として新たな「夢」を語ってもらう機会を提供しています。

つづく…

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