宇宙コース/ロケット合宿@北海道十勝町2023

宇宙コースでは「挑戦の地」十勝町で、水ロケットの記録に挑戦しています。

昨年この地で、水ロケットの世界記録(ギネス)を獲得しました。

↑ 大樹町役場の入り口には私たちのギネス認定書が飾られています。

今回も昨年に続き、ペットボトルロケット大会のオープニングのデモンストレーションとして巨大ペットボトルロケットを打ち上げする機会を得ることができました。8月2日(水)から、現地入りして、6日の大会に向けて、合宿を行いました。

今回の目標は、

学生だけで4m級の水ロケットを2機つくり、連続で打ち上げること。
私たちが以前のカナダの世界記録級のロケットを学生だけでつくり、打ち上げることを目指します。

宿は前回もお世話になったインカルシペ白樺です。

水ロケットの作業は、早朝から深夜まで長時間の作業が続きます。お弁当で栄養が偏りがちなので、宿のマダムの手料理や、地域の方からの無農薬野菜やとれたて牛乳、手作りヨーグルトなどの差し入れに大変感謝しています。

作業場所は北海道スペースポート(通称HOSPO)の格納庫をお借りしています。

学校では到底実現できないほどの好環境!!
今年は、35度近い暑さであったため、エアコンがつかえる事務所もお借りしました。

すぐ近くには「大樹町宇宙交流センター SORA(展示施設)」があり、本物のロケットに触れることもできます。

■目指せ一人1機のロケット

参加メンバーをロケット製作チームと発射台製作チームに分けて活動をしました。合宿初参加の学生もいましたが、協力しながら活動に専念。今回は中学3年生A君と高校2年生B君がロケットを1人で1機づつ製作することに挑みます。A君は初参加で、はじめての製作です。互いに自分の理想のロケットをイメージしてもらい、東京で用意してきたデザインと図面をもとに、それぞれエヴァンゲリオンのロケットとサンダーバードのロケットをつくることにしました。

発射台は、今年度の12m以上の打ち上げのときのノウハウを活かしながら、より軽く、運びやすく、解体しやすいものを目指しました。2台同時作成というのも初めての挑戦です。いつも1台制作で四苦八苦していましたので…

発射実験

活動4日目。7割程度完成した発射台を用いて、エンジンの発射実験を行いました。ペットボトルエンジン3本での打ち上げはまだ試していないため、4m以上のロケットが打ちあがるかを確認します。日暮れ前の明るいうちの試射を目指し急ピッチで進めます。

初参加のA君は自分のロケットの発射を、自分の手でトリガーを引き、発射の手ごたえを感じたようです。

歓喜の声とハイタッチが自然に起こりました。エンジンの出力が十分であることが確認できました。落下の衝撃で、ノズルが傷ついいないか確認し、残りの2日でロケットの完成を目指します。

■発射本番直前まで

本番にゆとりをもって確認ができるようロケットの完成を急ぎました。本番2日前の作業は深夜2時近くまで及びました。そのためか、本番前日、疲れがでてモチベーションが下がり、作業ができなくなったり、活動のペースが落ちたりする場面も起こりましたが、話し合いやミーティングを通じて、本番までの準備を継続しました。しかし、エヴァのノーズコーン(ロケット先端部分)が間に合わあず、本番当日の移動中の中でも制作を行うことに。発射ギリギリまで作業になりました。

↑ エヴァのノーズコーン間に合わず。

■打ち上げ当日

役場の方の協力を得ながら、清流祭りの会場に、ロケットと発射台を運搬します。

9:30現地着。12時20分の打ち上げまで、緊張の準備作業が続きます。時間が十分あるように思えましたが、そんなことは全くありませんでした。細かなチェックが行えないまま本番へ・・・

川から燃料となる水を40リットル近くくみ上げ、数十メートル運びました。水道水と違い、汚れていない上澄みの水をすくうのには大変苦労しました。

■エヴァロケット発射

コンプレッサーでペットボトルに空気を注入したところ、2本の燃料ノズルの口から水が噴き出してしまいました。ほぼ打ち上げ不可能と考えられた状態でしたが、オープニングセレモニーの会場の発射アナウンスに従い、発射トリガーを引くことに。

会場からは、「成功だよ~!」と励ましの声や拍手をいただきましたが…

失敗

つづいて、サンダーバードロケット!

こちらに期待…ですが、こちらのエンジンも1個のジョインターが吹っ飛び、ペットボトルエンジンが1本機能しなくなり、3本での打ち上げになりました。不安を抱きながら、発射のトリガーを引きます。

 

なんとか成功!!

羽根が崩壊するのではと思いましたが、うまく羽根が機能せず、落下してしまいましたが、次回の課題を明確にする打ち上げになりました。

■1回目のリベンジを目指し!

最初のエヴァロケットが不完全燃焼に終わってしまったので、会場の方にお願いし、閉会の前に再度リベンジをさせていただけることになりました。

エンジントラブルの原因を確認しつつ、サンダーバードのエンジンから使えるものを取り外し、再度、エヴァ用のエンジンを組みました。およそ、3時間ぶっ続けの作業を行い。

15時の閉会に打ち上げを行いました。

パラシュートも開き、
無事「成功~~!!」

初参加のロケット製作で、4m級の水ロケットの打ち上げを成功させ、会場を沸かすことができました。

打ち上げ終了後、即座にロケットを回収し、格納庫に戻し、夜になってようやく緊張感から解放され「清流祭り」を楽しみました。

祭りのクライマックスでは、天まで届きそうな柱たいまつが燃えるペルプネ火祭りや大迫力の花火大会が開催されました。

合宿メンバーはロケット解体をし、8月8日(火)に帰京します。

 

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