【今年度の教育方針】
今年の小中学部は、STREAM教育を柱にしていきます。
STREAMとは、『流れ』の意味。
今、最先端の教育であるSTEAM教育にRの要素(=Representation 表現)を加え、STREAMとしました。伝統的な小中学校の教育の流れを受け継ぎ、最先端の教育を加え、新しい教育の流れを作ります。
学んだ知識を総動員し、世の中の課題を解決できる人材を育てていきます。
【算数SPの授業】
3×3の格子点に線を引き、正方形を作る問題
「正方形はいくつできますか?」と聞くと、すぐさま「4個!」と答えてくれたのはT君。
すかさず「まだある!」との声が聞こえます。外周を大きく囲む正方形もあり、5個に増えます。
さらに、斜めに線を引いた正方形も見つかり全部で6個という結論に至りました。
続いて、4×4の格子点からいくつ正方形が作れるかという問題。
すぐに取り組む生徒たち。「12個は見つかった!」とM君。「14個!」とN君。次々と正方形を見つけていきます。
そんな中、「18個!」と答えたのはA君。「俺も18個見つかった」とK君。その後も18個の正方形を見つける生徒が増え、誰もが18個が正解だと思っていました。
でも、実はほかにも正方形は隠れているのです。
「残念ながら、まだ正解は出ていません。」と言うと、「えぇ~?」「まだあるの?」という声があがり、再び探し始めます。S君は、紙に何度も線を引きながら思考しています。
「わかった!」と見つけたのはB君。しかしB君説は、残念ながら正方形じゃなくひし形でした。A君が、正方形は全部の角も直角じゃなきゃダメだと指摘すると、B君はすぐさま別の方法を探し始めました。教室は間違えるところです。B君のおかげで、ひし形と正方形の違いを学ぶことができました。
18個までは見つかりましたが、それ以上はいくら考えても見つかりません。あきらめムードが漂う中で、ついに………待望の第一発見者が生まれました。
「わかった!」と元気よく声を挙げたのはH君。見事正解18個の壁を突破し、20個という解答を導きました。記念すべき19個目と20個目の正方形の写真がこちらです。
H君が見つけると、K君、B君、A君、Y君と次々と20個見つける生徒が出てきました。自分で見つけられなかった生徒も、できた生徒のプリントを見ながら書き写します。写すこともお勉強です。20個見つけられた生徒も見つけられなかった生徒も必死に頭を働かせることができました。
頭だけでなく、体も心もフル回転の1年にしていきます。
※本問題は、木村重夫「知的・熱中・シンプルな3つの授業」『向山型算数教え方教室』No.165 2013年3月号(明治図書)に掲載された問題を使用しています。