依存

2022年にWHO(世界保健機関)の国際疾病分類が約30年ぶりに改訂発効されます。
なんとそこではゲーム依存がギャンブル依存などと同じ精神疾患に分類され、
治療が必要な疾患として位置づけられます。

今回の学術のテーマは「依存」でした。
依存から連想されることで、「ゲーム依存」とSくん。ほかにも、「ギャンブル依存」「本依存」「買い物依存」「薬物依存」などの意見が出ました。
やはり依存からくるイメージはあまり良いものはありません。
「依存って良くないことだと思いますか?」と問いかけると、多数の人が挙手をしました。
さらに、半数以上の人が「俺ゲーム依存だもん」と答えていました。

依存を辞書で調べると、次のように記載されています。
依存・・・他に頼って存在、または生活すること

すると、「子供は大人に依存しないと生きられないよね」とAくん。
確かにその通りです。日本は食料をかなり海外に依存していたりもします。
もう一度同じ質問です。「依存って良くないこと?」全員がそうではないと答えました。

何かに頼ることは悪いことでなくても、頼りすぎてしまうことで問題が起きる場合があるのです。

話をWHOに戻します。
実はこの話題自体に生徒は全く驚きませんでした。
ゲーム依存は病気だと多くの生徒は思っていました。
同時に、「俺もゲームやめられないし」と半ば開き直っている生徒も多数いました。

本当に依存症レベルなのでしょうか?自分では制御できないのでしょうか?

チェック項目を見てみましょう。
・はまってしまうと手放せない…当てはまります。
・取り上げられるとイライラしたり不安になる…ありそうです。
・その後離脱症状(禁断症状・・・痙攣や嘔吐など)が起こる…全員が「そこまでじゃない」と言っていました。

例えば、以前韓国や中国でオンラインゲームにはまりすぎて亡くなった人がいるという事件では、約一ヶ月間、毎日十数時間ゲームをしているという状況でした。
今まで武勇伝のように〇〇時間連続でゲームしたことあるぜ、と言っていた生徒も、「さすがにそれは無理だわ」と言います。

つまりゲーム依存予備軍なのは明らかですが、治療が必要なレベルではありませんでした。
意外に「時間制限をされてるから自由にできない」とか、「夜はスマホ没収される」といったエピソードを話してくれました。
ゲームはしたくてたまらないし、し始めると止まらないということはありますが、逆にやらなければ禁断症状が出ることもありませんでした。

現在学部ではITタイムのマインクラフト以外にオフィシャルなゲームをする時間は原則ありません。
その代わりにボードゲームや人狼など、アナログのゲームを本気で楽しんでいます。
その分ITタイムでは時間を惜しむように楽しむ姿もあります。
ゲームをすることが当たり前になると、新しいゲームをやりたい、時間をもっと延ばしたい、ルーティーンになってしまったゲーム活動は楽しさも減少するために、ゲームに更なる刺激を求めます。
正に典型的な依存体質まっしぐらです。
あえてやらない、やれないという時間を持つことが、やっとゲームができた時の純粋な喜びに繋がることを感じてもらえると良いなと思っています。
さらに最初にゲームをやった時のワクワク感をいつまでも持っていてほしいと思ってます。

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