※文化祭「ロボロボ翔大祭」終了後の担当教員からの「まとめ」です。
■それぞれが役割を全う!3人で作り上げた餃子
餃子の皮作りに絶対のプライドを持つS君
皮を作り始めた当初は、「適当でいいじゃん」とボロボロの粉っぽい生地でも特に気にしていませんでした。
それでも練習を重ねるうちに、少しずつもちもちした生地が作れるようになっていきました。試食してもらった仲間からの評判も上がり、S君の皮作りへの意識も変わっていきました。
S君は、おいしい皮を作るために、必ず、ビニール袋の中に生地を入れ、粉っぽさがなくなるまで、しっかり捏ねます。
この捏ねる作業が一番のポイントです。
はじめはめんどくさがっていた捏ねる作業も、文化祭当日は、おいしいもちもちの生地を作るために、一生懸命捏ねてくれました。
時間をかけて捏ねるので、数量限定の販売でしたが、市販の皮とは確かに違う、皮職人S君のプライドのこもった皮を販売することができました。
餃子包み名人、N君
自分が作ったカレー味の餡のみならず、F君が作ったもんじゃの餡も、次々と皮に詰めてくれました。
はじめはのんびり餡を包むことが多かったですが、練習を重ねるごとにスピードが上がっていきました。
スピーディーに餃子を包むために、餃子につけるひだは3つにすることを決めました。
餡の量も多すぎて、皮を包んだ時にはみ出てしまうことがありましたが、目分量で調整して入れられるようになりました。
その結果、安定して同じような形の餃子を包めるようになってきました。
同じチームのF君にもS君にも、上手だと認められた包みの手腕を文化祭当日も発揮してくれました。
中身の調理、餡を包む、焼く、販売…、全ての工程においてオールマイティに活躍したのはF君。
餃子チームの中で、一番多く練習を積んだので、餃子作りの一連の流れをよく理解しており、調理の段取りも意識しながら取り組んでくれました。
餃子作りで輝いていたのはもちろんですが、文化祭練習中から仲間を励ましてくれる姿も輝いていました。
包むのを失敗して、がっかりしているN君には、「トライアンドエラーだ!どんどんやろう。」と励ましてくれました。
餃子作りのモチベーションが上がらないS君には「お前の皮が必要なんだ。」と鼓舞。
最年少ながら、必死にチームを引っ張ってくれました。
■2日とも完売御礼!根気の詰まったスパイスカレー!
2日間とも仕込んだカレーを全て完売させたM君
大量調理のため、本番用の仕込みは、連日調理場で行いました。
大量の食材を包丁で切る作業も大変ですが、大量の食材が入った重い鍋をかき混ぜ、炒めていく作業はさらに大変です。
「この量を調理するって、想像以上に大変なんだよな~。」と、話すM君。
重い鍋をかき混ぜ続けたM君の指には、豆ができていました。
さらに、調理場には、椅子がなく、ずっと立ちっぱなしの作業でした。
調理を終えると、「もうボロボロだよ」「こんなんじゃ文化祭までに過労死しちゃうよ」などと、漏らす日もありました。
どんなに弱音を吐くことがあっても、絶対に投げ出さなかったM君。
毎日毎日、文化祭当日に向け、根気強く、カレーを作り続けてくれました。
仕込んだカレーは見事に全て売り切り、最後までやり切ってくれました。
打ち上げのスピーチのM君の顔には、疲労の中にも確かな達成感を感じました。
去年のフライドサンドウィッチよりも大変だったと自負する今年のカレー作りをやり遂げ、また一つたくましくなってくれました。
■たこ焼き愛が溢れた2日間!
恥ずかしがってなかなかお客さんの呼び込みができなかったH君
それでも、大好きなたこ焼きをお客さんに食べてもらうために、少しずつ声が出せるようになっていきました。
「たこ焼きやってますよ~。今から焼きますよ~。」お客さんの呼び込みに成功し、販売数が増えていきました。
2日間を通して、たくさんのお客さんに食べてもらいましたが、一番嬉しかったのは、小学校の頃の先生に食べてもらえたことのようです。
先生においしかったと言ってもらえたことが本当に嬉しかったと話していました。
今回はロボットとの勝負という企画でしたが、相手のロボットを操作している先生が困っていると、道具を貸してあげたり、材料を渡してあげたり、惜しみなく助ける優しさも見せてくれました。
文化祭終了後は、「練習の方がうまくできたかな」と本番の難しさを語っていたH君。
それでも、ロボットのたこ焼きの中には入ってないであろう、H君のたこ焼き愛は、間違いなく、食べたお客さん全員に伝わったはずです。