先週の金曜日、久々に登校した学生と一緒に都庁の展望台に行きました。
折角、登校した仲間に、学校に出てきて「よかった」と思ってもらえるために、皆で考えました。週明けも「来てくれるはず」、そう信じて土日を迎えました。
月曜日、やっぱり来られませんでした。
朝一でお母様よりメールが届きました。
「おはようございます。・・・今朝は学校に行くと張り切って起きてきましたがまた体が止まってしまっていてまだ家います。家を出る事が出来ましたらまたご連絡させて頂きます。お手数をお掛けしますがよろしくお願い致します。」
学生にメールを紹介しました。
「そうなんだよな。行きたいと思ってもいけないんだよな」不登校経験者のS君がいます。
「そうそう」「そうなんだよ」「なんだか後一歩が難しんだよな」という声が、あちらこちらから聞こえてきます。
不登校や引きこもり、いじめ、こういうキーワードにはひときわ敏感に、そして鋭く共感してくれます。
「どうしたらいいかな。」
「不登校の先輩として、どうしたらいいかな」と学生たちにズバリ問いかけました。
「迎えに行けばいいと思います」と、ある学生が言いました。
翔和学園では先輩たちがこれまで何回も不登校の仲間を呼びに行っています。
そのことを思い出したようです。
「迎えに行こうと思う人?」
さっと手をあげる人もいれば、まわりを見回す人がいます。
「交通費あるかな・・・」とお財布を気にする人が出ます。
お金を気にし始め、手をおろす人もでました。
「交通費うんぬんより、まず行きたいかどうかを問います。行ってくれる人?」
手が挙がったのは6名。その6名に行ってもらうことにしました。
翔和学園が大事にしているものは、心です。
心よりも物を優先する。
自分には関係がない。
自分がやりたいことだけやれればそれでいい。
どうせ自分が行ったところで何もできない。
発言してもバカにされるかもしれないから、黙っていよう。
こういうものと闘っていきます。
不登校の学生の気持ちを本当に考えているのは誰なのか。
ここにしっかり向き合っていきたい。
家庭訪問にいかない学生の中にも、不登校の学生をしっかり考えてくれている人もいました。
登校した彼女をどのように迎えてあげたらいいのだろうか?
そのことを考えると授業が手につかない、という学生がいました。
家庭訪問にでかけた学生と比べて、どちらが彼女のことを考えているだろうか?
ただ行けばいいと思っていたり、皆が行くから、ただついて行っただけの人はないだろうか。
改めて学生に問いたいと思います。